夏の出前に注意!食中毒に役立つ保険は?

このコラムは一般的な情報をご提供するものであり、当サイトの保険のご加入をお勧めするものではありません。

夏の出前に注意!食中毒に役立つ保険は?

毎年夏は暑いものですが、今年は記録的な暑さが続いています。これだけ暑いと、外に出るのが嫌になります。それでもお腹は空くもので、利用者が増えているのが出前(デリバリー)サービスです。オンラインで注文して、決済もできるようになり、私も利用することが多くなりました。
ただ、暑い時期の出前利用には食中毒に対する注意が必要です。出前を利用した場合、どうしても調理から食べるまでの時間が長くなります。食中毒の原因の一つは細菌ですが、暑い季節は細菌にとって絶好の繁殖期です。


出前に適した食品を頼みましょう

食中毒の原因となる細菌の多くは加熱することによって死滅します。ですから、加熱された食事であれば食中毒のリスクは低くなりますが、お刺身など生ものはリスクが高く出前で頼むのは避けましょう。また、複数の料理が一つの容器に盛られる場合、小分けされているかどうかも要チェック。万が一、食中毒をもたらす細菌が付着している場合、小分けされていなければ他の料理にも広がる可能性があります。出前サイトの写真で盛り付け方も確認しましょう。


注文を受けてから調理を始める店の食品を頼みましょう

細菌は時間が経つほど増殖します。そのため、調理してから食べるまでの時間が短いほど食中毒のリスクは低くなります。理想的には注文を受けてから調理する店からの出前を頼みたいところです。お店側としては、多くの注文をさばくために作り置きをしたくなるものです。調理に時間がかかると言われても、できたてを届けようとしてくれるお店を選びたいところです。
デリバリーピザには、調理状況や配達状況をアプリで確認できる会社もあります。こうした情報を提供してくれる会社は安心できますね。


清潔なお店の食品を頼みましょう

また、食中毒を防ぐには清潔な調理環境が重要です。清潔なお店の食品の出前を頼むようにしましょう。過去に行ったことも、注文したこともないお店だと、こうした事情も分からないはず。食中毒のリスクを減らしたいなら、夏場は特によくわかっているお店に注文するようにしましょう。


調理してから速やかに届けてくれる出前サービスを利用しましょう

料理ができたてでも、家に届けるまでに時間がかかれば意味がありません。出前サービスも種類が多くなり、選択肢が増えました。お住まいの地域によって、どのサービスが便利かは変わりますので、できる限り速やかに届けてくれるサービスを探しましょう。


届いたら速やかに食べましょう

出前サービスは注文時にクレジットカードなどのキャッシュレス決済をするのが主流になってきました。そのため、注文時に決済まで完了していれば、あとは届けてくれるのを待つだけです。出前サービスも配達員とのトラブルがないわけではないので、特に一人暮らしの方は玄関前などに料理を置いてもらう「置き配」を選択する人が多く見られます。届いていても、受け取りまでに時間がかかってしまえば意味がありません。届いたらすぐに受け取るようにしましょう。
また、受け取っても、しばらく食べない、となると、調理してから食べるまでの時間が長くなってしまい食中毒のリスクが高まります。がんばって早く調理して、早く配達してくれたのですから、私たちは早く食べるようにしましょう。
すぐに食べることができない場合は、速やかに冷蔵庫で保存を。常温では菌が増殖しやすいので、くれぐれも長時間放置しないようにしてください。再加熱をする際には中までしっかり加熱してから食べましょう。


食中毒になってしまったら

食中毒になると一般的には激しい下痢や腹痛に襲われます。単に下痢や腹痛になっただけでは、食中毒になったのかどうかは分からないものです。最悪の場合には、死亡することもある危険な病気です。激しい痛みに襲われたり、体調が悪くなるようであれば、躊躇せず医療機関を受診しましょう。万が一、食中毒と分かったら、治療してくれるのはもちろん、病院や保健所が感染を広げないよう適切に対応してくれます。
私も以前、お寿司屋さんで食事した後に、激しい腹痛と下痢に襲われ1週間近く入院したことがあります。何とか痛みはなくなったものの、体重が急激に減り、体力が戻るまでに時間がかかりました。私の場合、動けなくなるくらいまで我慢をしてしまったのが、症状を重くした原因の一つと考えています。とにかく体調がおかしいと思ったら、すぐに医療機関に行くようにしましょう。
食中毒にかかったら、保険は役に立ってくれるのでしょうか。不幸にも亡くなられた場合は定期保険や収入保障保険、終身保険といった死亡保険に加入していれば、死亡・高度障害保険金が支払われます。また、入院した場合には入院給付金や入院一時金が支払われます。このように生命保険の死亡保障や医療保障に加入していれば、もしもの時には役に立ってくれるでしょう。
一方で一般的に損害保険の傷害保険にも死亡保障や入院保障がついています。これらは役に立つのでしょうか。傷害保険は原則として事故や災害によって負ったケガに対する補償です。ですから、原則として食中毒による死亡や入院は対象外です。例外として「特定感染症危険補償特約」を付加している場合は、コレラやO-157 といった特定感染症に分類されるウイルスにより食中毒になった場合には補償の対象となります。傷害保険に加入している場合は、付加されている特約に注目しましょう。
暑い夏はまだまだ続きます。出前サービスを利用する際には、食中毒にしっかりと注意して、暑い夏を乗り切りましょう。


情報提供: 家計の見直し相談センター(外部サイト)

ライタープロフィール

藤川太

ファイナンシャルプランナー。山口県出身。慶応義塾大学大学院理工学研究科を修了後、自動車会社で燃料電池自動車の研究開発に従事していたが、ファイナンシャルプランナーに転身し、「家計の見直し相談センター」で生命保険の見直しを中心とした個人向け相談サービスを展開している。同センターは2001年の設立以来30000世帯を超える相談を受けてきた。「分かりやすい、納得できる、利用しやすい」サービスを目指して活動中。 著書に『年収が上がらなくてもお金が増える生き方』(プレジデント社)、『やっぱりサラリーマンは2度破産する』(朝日新書)などがある。

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