自然災害や体調不良の「もしも」を補償するキャンセル保険で安心の旅へ

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自然災害や体調不良の『もしも』を補償するキャンセル保険で安心の旅へ

今年の冬も日本海側を中心に大雪が続き、航空便の欠航や鉄道の運休が相次いでいます。ニュースでは、空港や駅で足止めされた旅行者の様子が伝えられています。旅行は多くの人にとって特別感のあるレジャーです。数カ月前から計画を立てて準備することも珍しくありません。旅行の敵は大雪だけではありません。大雨や台風などの自然災害が発生すると、計画が狂ってしまう可能性があります。遠隔地への旅行は、目的地の天候だけでなく、出発地や経由地の気象状況にも左右されます。交通機関が遅延、停止してしまえば、目的地に行くことすらできない状況に陥ることも。やむを得なく旅行をキャンセルせざるを得ないこともあるでしょう。


旅行をキャンセルすると一般的にキャンセル料がかかる

旅行をキャンセルすることになると気になるのがキャンセル料です。旅行に行くことができないのに、お金を払わないといけないのは釈然としないかもしれません。キャンセル料のかかり方は、どのように予約をしたかで変わります。

旅行を計画する際に、航空券、新幹線のチケット、宿泊施設などを個別に手配する人も多くいます。一方で、旅行会社が提供するパッケージツアー(パックツアー)を利用する人もいます。パックツアーは、交通機関や宿泊、現地サービスがまとめて予約できるサービスです。個別に手配したなら、旅行をキャンセルする際のキャンセル料は各交通機関や宿泊施設のキャンセル規程できまります。

たとえば、航空機の予約であれば、どのような種別の運賃で予約しているか、キャンセルが出発前か後かで変わります。普通運賃の予約では、出発前であれば数百円~数千円のキャンセル料で済むことが一般的です。ところがセール運賃で予約していると場合によってはキャンセル料が全額というケースもあります。出発後のキャンセルは一般的に航空運賃全額にかかります。

新幹線に乗るときは乗車券+特急券の料金を支払います。乗車券や自由席特急券は使用開始前であればキャンセルでき、キャンセル料は220円です。また、指定席特急券や指定席グリーン券は出発2日前までであれば340円、出発前日~出発前までなら特急券の30%(最低340円)、出発後は全額です。

宿泊施設のキャンセル規程は宿泊施設によって異なりますが、一般的には日数基準でキャンセル料が決められています。また、パックツアーのキャンセル規程も一般的には日数基準です。宿泊施設や国内のパッケージツアーの日数基準のキャンセル料は次のような形で段階的に発生します。


<図表>宿泊施設や国内パッケージツアーのキャンセル規程例

・20日前頃から:旅行代金の約20%
・7日前頃から:30%程度
・前日:40%程度
・当日:50%程度
・無連絡または出発後:100%


海外ツアーではさらに早い段階からキャンセル料が発生する傾向があります。国内旅行よりも航空券やホテルを早期に確保する必要があるためです。以上のように、交通機関も宿泊施設、パックツアーもそれぞれ、旅行日が近づくほどキャンセル料は高額になる傾向があり、出発直前や出発後のキャンセルでは旅行代金のほぼ全額が請求される可能性が高いと思っておきましょう。

自然災害が理由の場合でもキャンセル料はかかるのか

では、大雪や台風などの自然災害が発生したことでキャンセルした場合でも、やはりキャンセル料はかかるのでしょうか。やむを得ないキャンセルであり、キャンセル料がかかるのは酷な感じもします。

自然災害が発生し交通機関が運休となった場合、一般的に手数料なし払い戻しや変更を受けることができます。また、パックツアーの場合、旅行会社が「安全に旅行を実施できない」と判断した場合には、ツアー自体が中止となることがあります。この場合は、旅行代金が返金されることがあります。

判断が難しいのは交通機関が遅延して、旅行自体はできなくはないものの計画通り旅行ができない場合です。JRでは2時間以上の遅延があり、途中で旅行をとりやめるときや出発した駅まで戻るときは、運休の時と同じく手数料なしで払い戻しや変更を受けることができます。ツアーの場合は、旅行会社によって旅行が実施可能と判断されているのに、参加者の判断でキャンセルしてしまうと規程通りの取消料が発生するのが一般的です。

では、次のようなケースはどうでしょうか。交通機関や宿泊施設を個別に予約しているケースで、自然災害で交通機関が止まってしまった。でも、宿泊する予定の地域は問題ないという場合です。宿泊施設が平常通り営業している場合は、不可抗力でのキャンセルではあっても、宿泊者の都合でのキャンセルとなると考えるのが一般的です。この場合は宿泊施設のキャンセル料がかかると考えた方がいいでしょう。

キャンセル理由は自然災害だけではない

旅行をキャンセルする理由は、自然災害だけではありません。実際には、日常生活の中で予測が難しい事情によって旅行を断念するケースも少なくありません。


・出発直前に本人や家族が体調を崩した
・同行予定者が参加できなくなった
・仕事の都合で予定が変更になった
・家族の介護や看護が必要になった
・予約したときには気が付かなかった重要な用事があった


最近は、早期予約割引や事前決済プランの普及により、数カ月前から旅行を予約する人が増えています。旅行費用が安くなる一方で、予定変更のリスクを抱えることになります。旅行を予約する際には「予定通りに旅行できない」リスクを考慮しキャンセル時の条件も確認した上で予約しましょう。

もしもの備えとして確認したいキャンセル保険

旅行費用を抑えるために早く予約したい。でも、旅行費用が高額になるほど、キャンセル料の負担も大きくなるので万一のことがあると怖い。特にパッケージツアーのように複数のサービスがまとめて予約されている場合、宿泊費用だけでなく交通費も含めてキャンセル料の対象となるため金額も大きくなる傾向があります。

近年、こうしたリスクに備えるために、宿泊施設やパックツアーの予約時に付帯できるキャンセル保険が登場しています。キャンセル保険は、自然災害や体調不良など一定の理由で旅行を取りやめた場合に、発生したキャンセル料を最大100%補償する保険です。例えば、大雪によって交通機関が運休し旅行に出発できなくなった場合や、出発直前に家族が入院した場合など、予測が難しい出来事によるキャンセルに対応できる場合があります。遠隔地で開催されるコンサートのために宿泊予約をしていたが、コンサートが中止になったという場合のキャンセルも補償の対象になる保険もあります。

補償の対象となる事由や加入期限などは保険商品によって異なります。そのため、旅行を予約する際には、キャンセル規程とあわせて、どのような備えが可能なのかを確認しておくことが重要です。

今回の大雪のように、自然災害はいつ発生するかを予測はできません。また、旅行を中止せざるを得ない事態は、自然災害だけではなく誰にでも起こるものです。旅行の計画をする際には、スケジュールや旅行費用だけでなく、「予定が変わった場合の対応」についても確認して検討することが、安心して旅を楽しむためのポイントの一つです。交通機関や宿泊施設、パックツアーのキャンセル規程を確認し、必要に応じてキャンセル保険などの備えを検討する。自然災害が頻発するようになり不確実性が増しているだけに、旅行の計画にもうひと手間かけることが必須の時代になりそうです。

情報提供: 家計の見直し相談センター(外部サイト)

ライタープロフィール

藤川太

ファイナンシャルプランナー。山口県出身。慶応義塾大学大学院理工学研究科を修了後、自動車会社で燃料電池自動車の研究開発に従事していたが、ファイナンシャルプランナーに転身し、「家計の見直し相談センター」で生命保険の見直しを中心とした個人向け相談サービスを展開している。同センターは2001年の設立以来30000世帯を超える相談を受けてきた。「分かりやすい、納得できる、利用しやすい」サービスを目指して活動中。 著書に『年収が上がらなくてもお金が増える生き方』(プレジデント社)、『やっぱりサラリーマンは2度破産する』(朝日新書)などがある。

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