ボランティアに行くときには保険加入を忘れずに

このコラムは一般的な情報をご提供するものであり、当サイトの保険のご加入をお勧めするものではありません。

ボランティアに行くときには保険加入を忘れずに

2019年9月9日、千葉県に上陸した台風15号によって、千葉県全域に大きな被害を受けました。住宅の屋根は吹き飛び、電信柱やゴルフ練習場の支柱も倒れ、広範囲で停電が発生しました。停電が完全に復旧したのは9月30日。なんと完全復旧まで21日間もかかりました。

これだけ大きな被害が出ると、被災地の方々が普通の生活に戻るまでには時間がまだまだかかりますし、多くの手助けを必要とします。被災者の皆さんが困っている姿をテレビなどの映像で見ていると、居ても立ってもいられずボランティアをするために被災地へ向かう方も多くいらっしゃいます。ただ、被災地はただでさえ、普通の生活ができない場所です。被災地は向かうなら、必ず保険に加入しましょう。


台風15号による甚大な被害

千葉県の災害対策本部によりますと台風15号による人的被害は、死者・行方不明者はなかったものの重傷者6名、軽傷者74名に及びました。住宅の被害は甚大で、全壊、半壊、一部損壊、床上・床下浸水を合わせると11,773棟の被害が出ました(2019年9月22日時点)。

今回の被害は人的被害や住宅の被害だけではありませんでした。大規模な停電や断水が発生しました。台風15号は電柱だけでなく送電線の鉄塔までなぎ倒したため、一時はなんと13万軒を超える規模での停電が発生しました。私たちは普段電気を使えるのが当たり前と思いながら生活をしています。ところが、ひとたび停電すると、水道ポンプが止まるので水道も止まりお風呂にも入れません。当然ながらクーラーや冷蔵庫も使えなくなります。今回のように鉄塔まで倒れ大規模停電が発生すると、携帯電話が充電できないどころか通じないことで完全に情報が遮断される事態となりました。電気が使えないと、生活の基盤がガタガタに崩れてしまうことを改めて思い知らされました。

ボランティア保険加入して参加しよう

そのような大きな被害の情報を知り、多くのボランティアの方が集まりました。気温の高い日が続く中、復旧作業を行い、それなのに電気や水道が使えない日が長く続きました。被災者の方だけでなく、ボランティアの方も、熱中症にかかったり、屋根にブルーシートをかけようとして転落したり、がれきに接触しケガをしたりと、危険な目に遭った方いたと思われます。ボランティアで出かけて大けがをして、医療費や治療費の負担がかさむのは困ります。ボランティアに行く際には、各地の社会福祉協議会で、その名もずばり「ボランティア活動保険」へ加入しましょう。

※災害時には特例でインターネットによるボランティア活動保険加入サイトが開設される場合があります。(https://www.saigaivc.com/

ボランティア活動保険の補償内容と保険料

ボランティア活動保険と言ってもどんなボランティアでも対象になるわけでありません。対象となるボランティアは日本国内における「自発的な意思により他人や社会に貢献する無償のボランティア活動」で、次の①から③までのいずれかに該当する活動となっており、今回の台風15号のような災害時に各自治体がボランティアセンターを開設し募集するボランティアだけでなく、災害でなくても普段から活動する社会福祉協議会に登録されている団体での活動であれば該当しますので確認しましょう。

① グループの会則に則り企画、立案された活動であること。
 (グループが社会福祉協議会に登録されていることが必要です。)
② 社会福祉協議会に届け出た活動であること。
③ 社会福祉協議会に委嘱された活動であること。

ボランティア活動保険は「ケガの補償」と「賠償責任の補償」のセットとなっています。ボランティア活動中にケガをして亡くなった、障害状態になった、入院、手術、通院したといった時だけでなく、食中毒など感染症にかかった場合も補償の対象です。また、他人をケガさせてしまったり、他人のものを壊してしまうなどの事態も想定されますが、こうしたときも賠償責任保険がカバーしてくれますので安心です。

保険期間は年度(4月1日から翌年3月末)を区切りとしており、年度の途中で加入しても次にやってくる年度末までの保険期間となります。基本タイプで350~510円、基本タイプに地震、噴火、津波の際も補償されるタイプで500~710円と、手軽に加入できる保険料です。対象となるボランティアに行く際には必ず加入しましょう。

(参考)ふくしの保険(https://www.fukushihoken.co.jp/fukushi/front/top.php

対象外のボランティアの場合は傷害保険に加入

ボランティア保険は保険料が安くて手軽なのですが、対象とならないボランティアもあるので注意が必要です。たとえば、自発的な意思によるものではないボランティア(単位取得を目的としたボランティア、学校管理下のボランティアなど)、自宅でのボランティア活動、有償ボランティア、企業の営利事業の一環としての活動、山岳救助など保険上の対象外となっているボランティア活動などは対象となりません。

こういうボランティア活動をする場合には、自分で傷害保険を探して加入しましょう。ケガの保険である傷害保険に、個人賠償責任保険をセットするとボランティア保険に近い補償を得ることができます。損害保険代理店でどんなボランティアに行くのか説明した上で設計してもらうと確実でしょう。

インターネットで設計・加入するのも便利です。たとえば、本コラムが掲載されているPayPayほけんでも傷害保険や傷害保険がセットされた国内旅行保険などにインターネット上で加入することができます。ただ、これらの保険には標準では個人賠償責任保険が付いていません。ボランティアでは他人にケガをさせてしまう、他人の所有物を壊してしまうといった事故が起こる可能性は高いものです。すでに自動車保険などに特約として個人賠償責任保険を付けているなら大丈夫ですが、そうでなければ加入しておきましょう。

PayPayほけんでは「自由設計型保険プラン」を作成することが可能です。こちらで、ベースとなる傷害保険や国内旅行保険などを選び、そこにオプションで日常生活賠償(個人賠償責任)補償をつければ内容的にはボランティア保険に近くなるはずです。ただ、自由に設計できるのですが、保険料を安くしようとすると当然ながら補償も小さくなるのであまり削りすぎないように注意しましょう。


情報提供: 家計の見直し相談センター(外部サイト)

ライタープロフィール

藤川太

ファイナンシャルプランナー。山口県出身。慶応義塾大学大学院理工学研究科を修了後、自動車会社で燃料電池自動車の研究開発に従事していたが、ファイナンシャルプランナーに転身し、「家計の見直し相談センター」で生命保険の見直しを中心とした個人向け相談サービスを展開している。同センターは2001年の設立以来30000世帯を超える相談を受けてきた。「分かりやすい、納得できる、利用しやすい」サービスを目指して活動中。 著書に『年収が上がらなくてもお金が増える生き方』(プレジデント社)、『やっぱりサラリーマンは2度破産する』(朝日新書)などがある。

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