旅行に行く前に保険に加入しよう!

このコラムは一般的な情報をご提供するものであり、当サイトの保険のご加入をお勧めするものではありません。

国内旅行に行く前に保険に加入しよう!

今年も行楽シーズンがやってきました。海へ、山へと、旅行に出かける機会も多くなります。どこへ行こうか、何を食べようか、と旅行へ行く前に計画を立てているのではないでしょうか。ただ、旅行は楽しいことばかりとは限りません。旅行中に病気、ケガをすることもありますし、持ち物を落として壊してしまうといったトラブルが起こることもあります。安心して旅行を楽しめるよう、保険もチェックしておきましょう。


国内旅行に行くなら国内旅行保険

海外旅行に行く際には、空港などで海外旅行保険に加入するのはもはや当たり前。海外で病気やケガになったら医療費が高額になりやすいですし、盗難などの被害に遭ったり、壮大な自然の中で遭難することも心配です。

ところが、国内旅行に出かける際に保険に加入する人は多くありません。国内旅行も非日常の世界ですから、旅行中の事故や遭難などトラブルは起こりやすいものです。

国内旅行に行く際に加入する保険は、その名もズバリ「国内旅行保険」と言います。損害保険各社から販売されていますが、どの保険会社でもおおむね同じような補償内容になっています。国内旅行保険は①ケガに対する補償、②他人に対する損害賠償責任補償、③携行品損害補償、④救援者補償の4つの補償が基本セットです。海外旅行保険は病気に対する補償もセットになりますが、国内旅行保険は基本的に病気に対しては補償されずケガや物に対する補償が中心です。

保険は加入しているだけでは何の意味もありません。まずは、どのような補償なのか把握しましょう。

<国内旅行保険の基本セット>

① ケガに対する補償 旅行中の事故によるケガが原因の死亡・高度障害、入院、手術、通院をした場合の補償です。
② 他人に対する損害賠償責任補償 旅行中に他人にケガをさせた、他人の物を破損した、といった法律上の損害賠償責任を負った場合に補償されます。
③ 携行品損害補償 旅行中に現金、乗車券、カメラ、衣類など携行品に損害が生じた場合に補償されます。
④ 救援者費用補償 旅行中のケガで連続して14日以上入院した場合、看護のために駆け付けた親族の交通費、宿泊費が補償されます。保険によっては捜索救助費用も補償されます。

① ケガに対する補償
ケガに対する補償は旅行中の事故によるケガが原因で死亡・高度障害、入院、手術、通院した場合に補償されます。「旅行中の事故によるケガが原因」であれば、旅行中に死亡や入院、手術したりする必要はありません。旅行中の事故の発生日からその日を含めて180日以内の死亡、高度障害、入院、手術、通院が対象となります。

② 他人に対する損害賠償責任補償
他人に対する損害賠償責任補償は旅行中に他人に対して法律上の損害賠償責任が発生した場合に保険金が支払われます。たとえば、旅行先で自転車に乗ってサイクリングしていたら人を轢いてしまいケガをさせた、買い物中に商品を落としてしまい壊してしまった、といったような場合、法律上の損害賠償責任を負うことになるでしょう。1回の事故につき保険金額を上限に保険金が支払われます。

③ 携行品損害補償
旅行中に身の回りの品に損害が出た場合に補償されます。自宅および自宅の敷地外に持ち出した身の回り品が、盗まれる、壊れる、事故などにより損害が生じた場合に補償されます。たとえば、旅行中にビデオカメラを落として壊してしまった、という場合です。ただ、身の回り品といっても、一般的にスマートフォン、携帯電話、ノートパソコン、コンタクトレンズなどは補償の対象になりません。また、補償の対象となるのは原則として所有している身の回り品。旅行中にちょっと借りた物を壊した、といった場合は対象外ですので注意しましょう。

④ 救援者費用補償
旅行中のケガで死亡または入院した場合、看護または事故処理のために現地に家族が駆けつける交通費や宿泊費を補償してくれます。国内旅行保険の場合、入院は14日以上の場合に補償の対象となるのが一般的です。

また、遭難時の捜索費用を補償してくれる保険もあります。特に山や海に旅行に行く場合には、遭難するリスクも高く、捜索費用も高額になります。こうした補償に加入していると心強いでしょう。

保険料を安くしたいなら必要な補償をチョイス

国内旅行保険は①~④の4つの補償が基本セットですが、必ずしも4つの補償がセットされているわけではありません。ほとんどの保険には①ケガに対する補償が含まれますが、②~④の補償は保険会社によって組み合わせが異なります。補償の種類が少ないほど、保険金額が小さいほど、その分だけ保険料が安くなります。旅行先や旅行の目的を考慮し、必要な補償がセットされている保険を選びましょう。保険会社によって保険料水準は異なります。しっかり補償してほしいけど、保険料を少しでも安くしたいなら、複数の保険会社を比較してみましょう。

旅行に出かける前にインターネットで契約がおすすめ

国内旅行保険は旅行に出かける前に加入します。日帰り旅行から長期の旅行まで、旅行の日程に合わせて保険期間を選ぶことができます。保険期間が長いほど、保険料は高くなります。一般的に旅行中の保険料は1人数百円程度で気軽に加入できます。また、1契約で複数の旅行参加者を被保険者として登録できますが、人数分の保険料を支払うことになります。

国内旅行保険は保険代理店で加入することができます。ただ、国内旅行保険は内容もシンプルですので、保険料が割安になるインターネット契約がおすすめです。インターネットであれば24時間契約することができますので、出発直前に加入することも簡単です。

修学旅行など学校行事での団体旅行では、こうした国内旅行保険に加入するのは当たり前。個人の旅行であっても、山や海に出かける場合など、特にケガをしやすい状況になりやすい旅行に出かける際には、国内旅行保険に忘れずに加入しておきたいですね。

情報提供: 家計の見直し相談センター(外部サイト)

ライタープロフィール

藤川太

ファイナンシャルプランナー。山口県出身。慶応義塾大学大学院理工学研究科を修了後、自動車会社で燃料電池自動車の研究開発に従事していたが、ファイナンシャルプランナーに転身し、「家計の見直し相談センター」で生命保険の見直しを中心とした個人向け相談サービスを展開している。同センターは2001年の設立以来30000世帯を超える相談を受けてきた。「分かりやすい、納得できる、利用しやすい」サービスを目指して活動中。 著書に『年収が上がらなくてもお金が増える生き方』(プレジデント社)、『やっぱりサラリーマンは2度破産する』(朝日新書)などがある。

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